息子ちょび、1さい6かげつ
←これは「カップ入りもずく酢を一気飲みする息子、ちょび」である。
今日でちょうど一歳六ヶ月。産まれて一周半したわけだ。
このちょび、いつのまにか“あかちゃん”から“こども”になっていた。
先日の一歳半検診では、身長82cm体重10kg。
服のサイズは80cmと90cm。80cmだと小さめで、90cmだと大きい。
10cmしか違わないのに、この差は大きい。
80cmまではなんだかちっこくて、Tシャツもズボンも干すのが楽しかったが、
90cmともなるともうすっかり「こども服」。
1歳になる少し前から歩き始めたが、今では足取りも確かになってきた。
ちょっとガニマタ気味だが、もう、でけでけでけっと小走りする。
オムツを外された開放感からか、フルチンのまんまで逃げ回るのが趣味。
まて〜と追いかけると、きゃはきゃはきゃはと笑い転げながら逃げる。
なんでもかんでも電話にみたてて耳にあて、「おうっ?はむはむにゃあ」と
日本語にならない話しをとめどなくするのも趣味。
はっきりとわかる唯一の日本語は「はいっ!」
オットは「イエスマンめ・・」と言う。
なにかして欲しいとき、独特の音階で甘えてくる。
「ふっふ〜ん」、それはイオングループのCMのサウンドロゴそっくりだったりする。
いまだにおっぱい大好きなやつは、「ふっふ〜ん、ふっふ〜ん」と甘えつつ、
人前だろうがなんだろうが容赦なく服をめくりあげチチを要求する。
「んもー、おっぱいする人!」「あーいっ!!」
お返事がよろしい。
時には向こうの方からすごい挙手をし、「あいっ!あいっ!」とチチに突進してくるときもある。
真剣そのもの、必死の形相にかーちゃん吹き出しつつポロリ。
どんどん知恵もついて、ここ最近ではウソ泣きを覚えた。
叱られたら、口をぱっくりあけて、上を向いて「あ〜〜〜〜〜」と泣く。しかし涙は出ない。
ちらっと横目で見たりする。
しゅんとして下を向いたりする。
眠いときには目をこすり、楽しいときには手をぱちぱちたたく。
マンガかおまえは。
感情を表すジェスチャーというのは、大昔からあんまり変わらないのかもしれない。
産まれたときからおっさんくさい子であった。
生後すぐは南伸坊に似ていたし、しばらくするとガッツ石松だった。
横縞のポロシャツを着せると「ゴルフ場にいるおじさん」になったし、
今でも真顔のときは常に眉間にシワが寄っている。
保育園でも「ちょびく〜ん」と呼んでも気づかず「おとーさ〜ん」と呼ばれて振り向くらしい。
しかし、あんまりおっさんくさいおっさんくさいと言わないようにしようと思ったことがあった。
夜、ねんねの時、横になって添いチチしつつ寝つかせるのだが、
子守唄のように息子をほめると、おっぱいをくわえたまま、照れ笑いをする。
「ちょ〜び〜は かしこいねぇ〜」「んふっ!」
「ちょ〜び〜は かわいいねぇ〜」「ぐふふぅ」
「ちょ〜び〜は せかいいち〜」 「ぶふふっ」
「ちょ〜び〜は かっこいい〜」 「んふう〜」
「ちょ〜び〜は すてきですぅ〜」「ぐふふう〜」
「ちょ〜び〜は おじさんっぽい」「・・・・・・・・」
ちゃーんと何を言われているのかわかっているのである。
横で聞いていたオットは大爆笑であった。
1歳4ヶ月になる少し前、高熱がつづいて下がらず入院した。
川崎病だった。
日々元気に走り回っているこの子が、まさかそんな病気になるなんて。
目の前の、憔悴しきった姿の息子にどうしてやることもできず、
心臓に後遺症が残るかもしれない不安で胸が一杯になった。
病院のせまいベッドで添い寝しつつ、点滴の滴下を眺めて寝られなかった。
神さま、どうか、この子にもう一度健康が戻りますように、
それがすべての望みだった。
幸い、早めのガンマーグロブリン投与が効いて、心臓にはなにも残らなかった。
すこしずつ元気と笑顔が戻り、退院できたのだった。
今じゃウソのように元気にはしゃいでいる。
息子を産んで、家族が3人になって、1年半たった今、あらためて思うのだ。
このちっちゃい人がこうしてここにいてくれることの幸せを。
みそ汁をひっくりかえしたって、障子をやぶいたって、
かーちゃんのファンデーションを粉々にしたって、
あーもう許す。ヨシ!
この勢いでぐんぐん、あつかましく育ってください。
とーちゃんもかーちゃんも、いっしょに行きますからね。
1さい6かげつのちょびへ。ありがとね。
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コメント
句会で詠まれた句に「入園式早おじさんの顔がいる」という作品があったのを思い出しました。
甥っこもかわいいけど、時々オジサン面です。きっと顔なんてそんなに変わらないのでしょうね~。そう思うと周囲のおじさんたちもかわいく見えてくるのかも。世の中がちょっと平和になりそうです(?)
投稿: kyujitukibun | 2005年8月 8日 (月) 午後 08時11分
にゃははは!その句最高です。それうちの息子です。
世の中のオジサンらのお肌をすべすべにしたら、それが彼らの3、4歳ころの顔なんでしょうな。
「チミチミぃ〜」なんつって。
明日からおじさんたちを見る目もやさしくなりそうです。
投稿: はなみ | 2005年8月10日 (水) 午後 11時23分