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2005年8月20日 (土)

僕らの夏が終わってしまった

甲子園、決勝。
勝ち残るのはたった1校だけ。
そしてその最後の1校になるための、この夏最後の試合。
それはまぶしく熱く、戦いは長かった。

優勝を決めた瞬間、マウンドにわっと集まり、
人差し指を高々と夏空に突き上げ叫ぶ、勝者たち。


毎年毎年甲子園で戦う球児たちをニュースで見てきた。

この時期、夏も熟しきっていてだるく、そのくせそろそろ確実に
日暮れの時間が早くなっている。
夏ももう、おしまいだ。
宿題が、まだだ。

圧倒的なやり残しの宿題の量と後悔とで胸を痛めつつ見るのが、
この甲子園決勝のニュースだった。

だから、こう、一生懸命で、燃え尽きた感じの「お兄さん」たちが
やけにまぶしくうつったものだ。

その印象の名残がずっとあって、球児たちの年齢をはるかに超えた
年になっても、どことなく「お兄さん」たちの甲子園だった。

今年はその決勝戦を見ながら、何度も胸が痛くなり、涙腺がきりきりした。
どうしたことだ。
これは「球児たちのハハ」の視点であり、
球児たちはまるで息子のようではないか。

エラーした、走りよって抱きしめてやりたい。
ヒットを打った、冷たいおしぼりでねぎらってやりたい。
勝った方も負けた方もエライ。よーがんばった。
ほんまに自慢の息子じゃわい。


毎年甲子園のニュースを見ながら母が泣いていた理由が
ようやくわかった今年の夏であった。

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