ベランダー、種をまく
日曜日、つけっぱなしのテレビにいとうせいこう氏がでていた。
たしか「王様のブランチ」だったと思うが、
なんでも、7月3日に新しく創刊された
『PLANTED』
という“植物ライフスタイル雑誌”の宣伝で、だ。
いとうせいこう氏は、かの雑誌の編集長なんだそうだ。
そこで懐かしい本を見た。
「ボタニカル・ライフ」(1999/紀伊国屋書店)。
この中で氏は、心ならずも広い庭など持ち得ない
マンションアパート暮らしの人々に、
是非とも「ベランダーたれ」という。
ガーデンで植物ライフを楽しむガーデナーに対抗して、
ベランダだから「ベランダー」、である。
そこに描かれた氏自らの植物生活は濃密で、
ベランダの植物たちへの独裁っぷりや盲従っぷりは
まさしく愛であろうと思う。
ベランダーとりあえず十の掟というのがあり、
1:いい加減に愛したい
2:枯れるのは置き場所のせいだと信じるべし
3:隣のベランダに土を掃き出すなかれ
4:捨てられていたら拾え
5:食後は植えられる種を探すべし
6:水さえやっときゃなんとかなる
7:隙間家具より隙間鉢
8:観察力で独断せよ
9:ばあさんが情報源
10:狭さは知恵の泉なり
こりゃ励まされるではないか。
テレビを横目にその本を久しぶりに手にとり
ぱらぱら読んで、眠っていたベランダー魂に火がつく。
よし!植えよう!
ということで、台所で水性栽培していたものたちが
なんと「土」デビューすることになった。
枝ごといただいたのをコップに挿してたら根が出た紫蘇、
使うごとにこうやっては枯らす人参、
なんとなくとっておいたアボガドの種。
幸い春のビオラが全滅した鉢が山のようにある。
いとう氏が言うその「死者の土」を適当にほじくり、
ぽいと埋めて水をやる。
そういえば種もあるぞ。
クリスマスローズと朝顔。
この朝顔はえーと4年前にベランダで咲いた花から
とっておいた種。物持ちだけはよい。
植えてみました。
紫蘇の自給自足!夢のようだ。
でもまだ摘めない。今摘むと裸になってしまう。
数日忘れてて今朝、あ、芽でてる!
朝顔の芽が出ました!
小学生のころの新鮮な感動が甦る。
4年もの歳月を経て・・・種って生きてたんだねぇ。
アボガドは恐ろしく発芽に時間がかかるらしいので
気長に水をやるとします。
あーベランダー楽しいなー。
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コメント
おぉ〜〜すばらしいです!!
ベランダー。
わたしもですわ(笑)
台所栽培としてはさつまいものヘタなんかも
いいですねえ。
食後の種さがしといえば、
さくらんぼの種を植えたら桜になるかと思って
ジフィーポットに植えたことがあるんですが
全敗でした!!すいかとかメロンは
もやしくらいなら出るのですがどうだろう?
投稿: nori | 2006年7月 6日 (木) 午後 06時27分
お、noriさんベランダー同盟ですな(笑)
さつまいも、むかし1本鉢につっこんどいたら
ベランダが蔓の海になったですよ。
ヘタくらいにしとけばよかった・・・
さくらんぼ、憧れますよねー。やっぱ無理なのかな。
メロン、花が咲くとこまでいったんですよ!
霜にやられて枯れたけど・・・
今、ぶどうの種植えたのが枯れて再生、を繰り返し
4年目のがあります。
オットは「果物」にこだわり、
食べて⇒植えて⇒実って⇒収穫⇒また植えて・・・
という究極のリサイクルを夢見ていますが・・・
投稿: はなみ | 2006年7月 7日 (金) 午前 11時59分