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2007年4月 6日 (金)

スペシャルティコーヒーのコーヒービーンズショップ・スマイル

ひさびさにはまりました。珈琲です。
えーいまさら、なんですけど。

中国茶の香りの世界にどっぷりはまる
きっかけを教えてくれた友人が、
「あの店の豆はすごい」と教えてくれた
Coffee Beans Shop Smile

二葉の里にあって、実家に行き来する道なので
前を通ったりはしていたけど、行ったことなかった。

たまたまチャリで通りがかり、
ひょいと豆を切らしていたのを思い出し、入ってみた。

そんなに広い店でもなく、どっかり焙煎器があって
ガラスビンに豆が並んでいる。
「試飲されてみますか」
といわれていただいてみることに。

豆を挽き、あれ?ペーパードリップじゃない。
紅茶を入れるようなフレンチプレスでいれてる。
出された珈琲はなんだか濁っている。
「珈琲は琥珀色の液体」じゃないのか
などといぶかしがりつつのんでみてびっくり。
「なんじゃこりゃああーーー」
見た目とのギャップのせいもあるが
驚くほどクリアで雑味がいっそ無い。
しかもなんだかフルーティーですらある。
今までこんなの飲んだことない。

これが、スペシャルティコーヒーだという。

今まで「ブルマン」とかブランドで品質がくくられていたけど、
2000年前後くらいからコーヒー生産国各地で
新しい流通経路を開拓したいという思いもあって
(いくら頑張って品質のいいもの作ってもいっしょくたに
買いたたかれたらかなわん、とういうことだろう)
スペシャルティー協会というのが発足した。
有資格者がきちんと鑑定して品評し、品質の高い物は
名誉ある賞をもらいオークションで高値で取引されるようになったんだそうだ。

カッピング(テイスティング)で豆の生育状況、
精製の丁寧さ、豆の持つ香り味わいのクオリティを
細かく評価された高品質の珈琲は、ワインに負けないほどの
様々なフレーバーを持つ。

そのフレーバーが詰まっているのが豆のオイル分で、
ネルやペーパーではせっかくのそのオイルが吸われてしまう。
ダイレクトに豆の持ち味が出るフレンチプレスが
スペシャルティコーヒーの特徴を楽しむのに最適なんだそうだ。
確かにフレンチプレス買っていれてみたら、
ガラスが曇るほどオイルが着くんだ。へ〜知らなんだ。

あんまりクオリティーの高くない豆の場合、
ネルやペーパーで抽出の腕によって
豆のいいところだけ引き出してあげることができるそうだ。
眉間にシワよせ細くゆっくりと円を描きドリップ、
あのスタイルが「美味しそう」だったりするもんね。
腕のないわたしは、美味しい豆で簡単に美味しい珈琲を
いただくほうがよっぽどいい。


ひゃー、こりゃすごい、と感激して
そのとき進行中だった仕事に持ってくることにした。

その誌面のお題は「ピクニック」ということだったが、
いまさらレジャーシート紹介してもしかたないわいと思い、
「お外で一杯、丁寧にいれた珈琲を愉しむ」
というものにしたのだった。

原稿を書いて店主に見せると、
厳しい顔でメモに訂正を書く。
珈琲そのものを紹介するものではなく
珈琲を楽しむスタイルを紹介するものだったのだが
それでも鋭い直しがきた。
そんなに厳しく直さなくても・・・という奥さんに
「いや、知らないと書けないから」と
こんこんとスペシャルティコーヒーについて
教えてくださったのだった。
「スペシャリティコーヒー」と発音するのは
とても恥ずかしい間違いであること、
フレーバーの特徴、酸味とはどういうことか
お湯の温度は沸かしたての高温でないと
抽出できないフレーバーがあることなど
知れば知るほど興味がむくむく。
産地の気候や精製方法、肥料や農薬の有無
によって味も香りもぜんぜん変わることとか
なんだか中国茶にもよく似てる。
だからもっと知りたい!と思えたのかも。

ほんと、知らずに上っ面で書いちゃいけません。
まだまだ勉強不足ですが、直した原稿は
どうにか及第点をもらいました。

全国9軒のお店で、共同仕入れをされてるんだそうです。
現地農園に行かれて直接仕入れるんだそうです。
先日も、ニカラグアに行ってこられたんだそうです。

「お客様の口もどんどん肥えるし、自分たちのレベルも
どんどん上がるし、ということはもっと上位入賞の
豆を落とさなくちゃいけなくて、高・・・くなってっちゃって。
でも、美味しい珈琲を一人でも多くの方に飲んでいただきたいから、
『今週の100g300円』は続けたいし。来年分の豆を、
今年よりもっといい豆を今仕入れるもんだから経費も・・・
一生貧乏よ」と笑って話してくださる奥様。すてきです!

一生貧乏、万歳!うちもでっせ!
でもでも、それがいいんですよね!
みなさまぜひスマイルの豆をお試しあれ。
ほんと、びっくりするから。

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