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2007年9月27日 (木)

父どうにか/子持ちですが何か


父が救急車で運ばれた、と
今にも死にそうなこと書きましたが
おかげさまで一般病棟に移れたようです。

肺が破れて肺気胸起こし血圧も260くらいあったらしく
まあ、大変だったようですが
行ってみたら案外顔色もよかったので
ひと安心です。
ご心配おかけしました。

それにしても母としみじみ語ること。

父が苦しみながら「あ、あれを持って行け・・」
と指示したかばんの中には
今までの病歴入院歴手術歴が
こと細かく記された手帳が入っていたそうで、
お医者さんに「助かります、こんな人は珍しい」と
褒められた?らしい。
今までまあ、肝臓心臓十二指腸、検査や治療や
とにかく満身創痍の人なので、入院慣れしてるのか?

几帳面というかク○真面目というか
幼稚園の連絡帳に描く「園から自宅までの経路」図も
製図かと思うほどぴしゃーっと定規で書いてたもんな。
母と真逆だ。
わたしは母似で残念至極。

死に際には、子どもたちにありがとうと言おう、
などと話し合ってたらしいが、あの苦しみ様じゃあ
そんな余裕ないわ、と母。
いいよそんなの。もう十分。こっちこそだよ。

などと、父の人生をしみじみ思うのでした。



さて、なんてことない会話で

「あ、子どもがいるから無理か」
と言われた。
言った本人に悪気はない。子どもがいる生活はもう
時間がなくて大変だろうと想像してるので
そういう発言になったと思われる。

その場では流したが、後からしみじみ悔しくなった。

ま、つまりは、子持ちは所詮その程度、
という意識の表れだ。

男だろうが、女だろうが

犠牲にしてるんだよ、すべてを
仕事に注いでるんだよ、寝る時間すら、
のうのうと、暮らしてる人に
えらそうなこと言う資格はない

そういう人がけっこういる。

そこで戦う土俵を暮らしに持ってってはいけない。
子どもがいることの豊かさも知らずに、なんて
それは人生の質の勝負であって、戦いの焦点がぶれる。

実際、保育園に預けてる時間しか稼働できないし、
メシ食わせて片付けて、もろもろで消耗して
夜は疲れて寝てしまう。
物理的時間では圧倒的に不利だ。

だからって、
たとえ24時間仕事にあてがってる人だって
アホで仕事になってない人もいる、
なんて考えるのも逃避だ。
できない人アホな人のことを「だめだね」って
悪口言って自分が優位に感じることは
最も危険な逃げだ。
そんな人たちにはもう関わらなければいい。

問題は、
24時間、火花を散らして働いて、
ちゃんと結果を出してる人たちと
どう戦うか、だ。

子持ちだとかそんなことはぜーんぜん関係ないところで
「ああ、いいね」
と言わせてやりたい。

それにはタマが足りない。
人生で初めて、くらい
勉強しなくちゃと焦っている。
勉強しなくちゃと感じるということは、
自分が至らない、自分のダメなとこ足らないとこを
見つけて愕然としてるからで、
それはそれは自信を失う。
ほんといやになる。36にもなってさー。

でもここで逃げたら、この先がない。
勉強して這い上がるしかない。
本を買っても読む時間がない。
でも、2ページでも読む
目の前にハードカバーが7冊積んである。
読了はいつか
積んであるだけの満足が怖い。
とにかく、どこかへ通うとか
鍛えなくては。

こんだけ言ったからには、やるでしょうよ。

くやしさが一番のバネですな。わはは。

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2007年9月25日 (火)

おわかれの時

さっき真夜中2時ころ、電話が鳴って
父が救急車で運ばれたと兄から連絡があった。

父は肺が悪いのだが、今日はちょっと調子が悪く
発作がおきたので、処置をしてもらいに運んでもらったそうだ。

寝られない。

親はたいがい自分より先に死ぬ。
いつか、お別れの時が来る。

だけど、それが今じゃなくてもいいじゃないかと思う。

たぶん、今夜処置をしてもらって、自宅に帰れると思う。
今までもこういうことがなかったわけじゃないし
あー大変だったねと話しができると思う。

だけど、あと5年、生きてるかな
わからない
生きててほしいけど、酸素ボンベにつながれているのも
しんどいと言ってるので
生きててほしいと願うのも、エゴなのか

一向に涼しくならない。どうかしてる。

約束を果たしてない。

父がまだ会社に勤めてた頃、姪っ子と動物園に行ったと
メールをもらった

「はなみベビィーと、ゾーさんを見に行くのは、いつでしょう@_@
 じぃじが、元気なときにしてネ!」

その時はまだちょびは産まれてなかった。

なんとなく、行きそびれてて、
ちょびの初動物園はじいちゃんと、と思ってたのに
この春保育園の遠足で行っちゃって、
まーでも、涼しくなったら一緒に
なんて思ってんだけど。

もうちょっと時間をください。

仕事で毎日、きゅうきゅうで
頭の中は、自分の腕を磨くことばかりで


父よ
母よ
これでいいのかしら

わからない。

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2007年9月 6日 (木)

妄想癖

昨日、GANGA ZUMBA  のライブに行った。

開演滑り込みで到着、誰もいないクアトロ入り口。
ドリンク代払って入場。
上の観客席はクローズ。下のフロアだけ。
入り口近くの壁際でジンジャーエールなんか啜る。(車なので)

始まった!観客の歓声が湧く。
ガンガズンバというバンドはBOOMの宮沢和史さんが
ソロで中南米ツアーをまわったのがきっかけでできたバンド。
多国籍・9人、とにかく多彩・多才なバンド。

ギターは高野寛。きゃー高野くんー!
フロントの「MIYA」(宮沢さんね)はやっぱりすごい存在感で
セクシーオーラムンムンだ。すごいー。
ギターの高野くんは知的で爽やかな少年のようなイメージ。
この二人がフロントのマイクで肩越しにコーラスをとれば
うーん、いい!かっこいい。よくできてる。

こう、少女漫画のようだ。
熱血漢気味の主人公、親友はちょっとクールなナイスガイ、みたいな。
赤と青、ホットとクール、
こういうバランスが物語になりやすいんだろうなあ。
熱血主人公とクールガイ、同じ女の子を好きになっちゃって
クールガイがそっと身を引く、とか
あれ?こんな話しなんかであったな。
バンドのメンバーみんなほんとに魅力的だなあ。
それを取り巻く登場人物たち。
大人の魅力をたたえたお姉さん、小悪魔的かわいさの女の子、
寡黙で頼りがいのある兄貴分・・・
これで一本話しがかけそうだ。

ブエノスアイレス育ちの沖縄系二世、クラウディアは
ほんとにかわいいなあ。手がこう、ピッと伸びて決まって
心から踊る。歌声ものびのびとしていて、綺麗だ。
短いブルマーのような黒のバルーンパンツが、踊るたび揺れる。
きれいな筋肉がきゅっと盛り上がる。

ハッ!いかんいかん、音楽に没頭せねば。

バンド内でそれぞれユニットを組んでいて、それぞれのセッションが
繰り広げられる。プロフェッショナルだなー。
音楽。すごいなー。

さーライブも盛り上がってきたーーーー!
みんな手を振り、腰をくねらせて踊る。
ジャンプ、ぴょんぴょん跳ねあがる。

あれ?床がわっさわっさとしなっている。
これ、抜けたりしないよね??
ライブもいよいよ最高潮、メンバーはみな煽る煽る
それにつられてみんな紅潮した顔で踊る踊る、跳ねる跳ねる、
突然、地鳴りのような音がしてフロアの真ん中が陥没する。
波のような悲鳴とともに、真っ暗な客席の人の群れが沈み、
まるで、砂時計の砂のように
中心に向かって影が滑り落ちてゆく。
なにが起きたのか瞬間理解できないメンバー、
音がばらばら、と止み、会場は悲鳴に包まれる。
落ちなかった人たちは出口に殺到、
MIYAは咄嗟にステージから飛び降り、真っ暗な穴に向かって
手を伸ばして叫んでいる。
幸いPA卓に近かった私はスタッフのいる場所に這い上がり、
パニックが過ぎるのをじっと待つ。
こういう時にあわてて出口に向かうのが一番危ない。
会場の構造を熟知した関係者の近くにいるのがまずは間違いない・・・・

・・・・どうしてこう、頭をからっぽにして楽しめないのか。
いつもこうだ。
映画見てても。打ち合わせしてても。
ほんの些細なことから、その物語は勝手に始まる。
たいてい悲劇的状況か、絶望的状況に追い込まれてゆく。
その感触がえらくリアルに感じられて、
ぞっとしたり、涙がにじんだり、鳥肌がたったりする。

・・・・マゾか?ひとりM?
なんにしても一文の得にもならない困った癖である。

ということでライブは素晴らしかった。
なんの説得力もないレポートだが、このバンドはすごいと思う。

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2007年9月 1日 (土)

知的愛人と泊まる宿

長かった夏休みも終わって、股、働きはじめた。
お盆後、家族で阿蘇山あたりにいってきた。
写真付き超大河報告をしたいが気力と体力が戻るまで
しばらくお待ちください。

で、湯布院では「御三家」と呼ばれる名旅館を
見学してきた。
ひょー・・・・
先日取材で長門湯本の名旅館・新館別邸を訪れた。
ほぉー・・・・

すごいんですよ、佇まいが。
一泊5万円とか。それだけの価値はあると思わせるね。
温泉付き客室だったり、離れだったり、メゾネットだったり
シーツもタオルもなにもかも上質
調度品も心憎い。
読書室にスパにジム、レストランも複数、
敷地内で他のお客とほとんど出会うこともありません。

ん?


「お忍び」
という言葉がよぎる。

だいたいね、お子様お断りなんですよ、
だから子連れ家族の宿泊は不可能。
とすると、婚前カップルか、子どものいない夫婦か、子育て終えた夫婦か、
(女女、男男、というのもまああろうけどよ)
あとは、訳ありの二人であろう。

これまた一泊5万オーバーのとある宿のブログにあった、
ウエルカムカクテルにまつわるショートストーリー。
そこの登場人物がこうだ。

・真っ赤なオープンカー
・男は50代、背が高くガタイはガッチリ、精悍な髭
・女性は30代前半、白いTシャツに生成りの麻のスーツ
 素足にエルメスのサンダル、細くて背が高くてスタイル抜群

これはあくまでフィクションだが、
こういうお客様が来られたら、というホテル側の想像というか願望というか、なわけである。

ご夫婦かもしれません。

んなわけないじゃろ、どーみたっておっさんが彼女連れて来とんのよ。

やはり彼女にはこう、
経済力だとかステイタスとかアピールできて
金ばっかりじゃなくて知的な雰囲気をプラスオンしてくれる
上等な設えの宿をチョイスするのだ。
「ステキ!」と言わせたいばっかりに。

そういうとこに連れて来てもらえる彼女は、
やっぱりなにかしらのとりえが必要だろう。
かわいい、美人、お洒落、スタイルがいい・・・
なにより
「私は安くない」というアピールが大事だ。
案外、金のかかる女は一部男性にウケがいい。
チョイスされた宿のレベルが私のレベル。
こういう宿のエントランスにすっと車を停められたら、
それはちょっと誇りなんであろう。


なーんて1児のハハは妄想するのである。
嫉妬か?
どっちにしろ、たぶん近々愛人になることはないだろうから
ケッ!息子がでかくなったら自腹で泊まってやらあ
などと下品なことをつぶやいたりする。

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