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2009年5月 9日 (土)

フィッシュストーリー

遅ればせながら、シネツインで「フィッシュストーリー」を見てきました。

映画館で映画見るの久しぶり。ほんとに映画館から足が遠のいた。見たいなあと思うものはいくつかあったが、ちゃんと上映スケジュールを把握してなくていつの間にか終わっていたりした。

なのになぜこの「フィッシュストーリー」だけはちゃんと見たのか。

それは、伊坂幸太郎原作、斎藤和義音楽プロデュースだからだ。あーはん。

ひさしぶりのシネツイン、入場券に入場順番が書かれ、その順に入場する仕組みになっていた。前からこうだったか?忘れた。

入り口に貼られていたその仕組みを説明するPOPを何気なく見ると、半券の見本に「映画とは・・・」という言葉が書かれていた。
ふと自分の半券を見ると
「映画とは人間の業を肯定するもの」
と書かれていた。

えー、あなたのには何が書いてあるんですかとやみくもに近くの人に声をかけそうになったがやめた。映画を見るたび新しいメッセージを目にすることができるだろう。

平日昼間の映画館はすいている。ふかふかクッションに沈み込んで堪能した。

劇中、逆鱗というパンクバンドが登場する。
彼らの最後の録音、「フィッシュストーリー」という曲の一発録音のシーンはほんとうにかっこよかった。

なあ、これって誰かに届くのかなあ。

これって意味のあることなのかなあ
これって誰かの役に立つことなのかなあ
これって誰かが喜ぶことなのかなあ

逆鱗のメンバーだけじゃなくって、わたしだって、日々こんなふうに思っている。
思いは風のようにみえなくて消えちまうと感じている。

ストーリーはほんとにおとぎ話、でっかい魚がつれたぜっていう、大ボラ話だ。
そんなあほな、ってことだ。

でも、
だけど、届くんだぜ。
絶対誰かに届いてるんだぜ。

そう思えた。勇気が湧いてきた。

エンドロール
と、同時に斎藤くんの「Summer Days」が流れはじめる。

  ジャンケンポンあいこでしょ 泥んこまみれのともだち
  ファンタグレープはじけた まぶしい 青い太陽

じゃんけんぽんでこんな名曲をつくれるなんて、斎藤くんは天才だと思う。

斎藤くんは誰かのために曲を作ってるわけじゃないと言っている。
歌詞は愚痴みたいなもんで、と。
聞いてる方が勝手に共感して感動してるわけだ。
伊坂さんだってそうだ。
この映画を作ったひとだってそうだ。
きっとそうだ。

自分が一番いいと思うもの、命がほとばしるようにつくったもの
それが届くんだ。

そして受け取ったわたしは機嫌良く生きることができる。

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