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2009年5月 7日 (木)

おこしやす納骨【3】

【京都1日目、息子夢のホテルへ】

タクシーをひろって、ホテルへ。息子はやっといきいきしはじめる。
御所の西、京都ブライトンホテル。JRとのセットプランで案外リーズナブルだったのでよさそうなホテルを選んだ。
チェックインすると、予約していた部屋もいいのだがプラス3000円でグレードアップできる部屋が空いている、その部屋はベッドがひっつけて置いてある。お子様と寝られるのならばそちらの方がよいのではないかと勧められた。
そりゃあそうしてくださいということで部屋へ。
吹き抜けの広々としたロビーには喫茶があり、いろんな人が会話に花を咲かせている。
「いっぱい人がいる!」息子大興奮。
部屋はちょっとした高級マンションのモデルルームのようであった。
息子はこんなところにこんなものがあるよ!ここが開くよ!と部屋中走り回って探検していた。きみのその元気はどこから湧いてくるのだ。

Photo_2

荷物を整理して、街にでてみることに。

四条河原町、南座の前の和装小物の店へ。
かわいらしい刺繍のものや、半襟、帯締めや帯揚げ、ああどうしましょう、梅のとび柄の帯揚げがやっぱり京都らしいなぁ、でも迷いに迷って生成りの柄無しの帯揚げに。
すると入り口付近で非常事態発生!息子がオネムだ!18Kg、ばあちゃんがだっこしたら腰が抜けてしまう。なぜこのタイミングでー!
お店の奥さんが「あああ、うちのも今4歳で、買い物してたらすぐ眠くなるんですよねー」と苦笑しながら奥の椅子を勧めてくれた。
もうだめだ、どうやっても起きない。ひきずるように店を出て、ひとまずだっこして歩く。
かー!18kgがみしみし。これはキツイぜ。
そこでかーちゃんは秘密兵器をとりだす。
あら?ちょびー、これなーんだ。
薄目をあけた息子の目がかーっと全開に。バトルスピリッツ(カードゲーム)のカードパックだ。1パックランダムに8枚入り200エン。こんな時のためのカンフル剤に、何パックか買っておいたのだー。
がっばーっと奪い取りまさに開けようとするので、ストーップ!デパートまで歩けたら開けていいよ、というとしゃんしゃん歩き出す。すごい威力だ。
大丸に着き、ひとまずイノダコーヒーで休憩。座ると同時にパックオープン。
「かかかかかーちゃん!!!これーーーー!!!」
イノダコーヒー中に悲鳴が響き渡る。なななんとXレアカードが入っていたのだー。
「英雄巨人タイタスだ〜〜〜〜!!」
よかったのう。
孫がうれしいとばあちゃんもうれしい。もう大丸はどうでもよくなり、タクシーでホテルに帰る。

夕食に行ってみたいレストランがあったのだが、予約で一杯だった。
ほかにも美味い店は山ほどあるのだろうが、いつ寝るかもしれない5歳児を連れ回すのはもう限界だ。ホテルのレストランでいただきましょう、ということで落ち着いた。

テラスレストランはカジュアルだけど気の利いたサービスが行き届いてとても気持ちよく、アラカルトで頼んだ品どれも予想をはるかに超えて美味しかった。スパークリングワインも花の香りがすばらしく、ずっとこうしていたいような夜だった。

そのままエレベーターで上がるとすぐに部屋、というのがこんなにほっとするもんだとは思わなかった。すぐにお風呂に入り、広くて快適な部屋でお茶を飲みながらだらだら過ごし、早めに寝ることにした。
ひっついてるベッドの真ん中で息子はXレアの興奮覚めやらず、ばーちゃんにごろごろ、かーちゃんにごろごろ、きゃっきゃとはしゃいで寝るどころでない。

母はここ数年、眠りが浅い。「もうトシよ」と笑いながら睡眠導入剤を飲む。
「おとうさんもなかなか夜が明けんかったじゃろうと思うてね」。
父も睡眠が不安定になり悩んでいたという。
母が「明日は○時に来ます」とメモを残して置いていた小さなノートに、父の字で「隣の人が寝るのと同時に薬を飲まないと朝帳尻があわない」という旨が書かれていたそうだ。いつも同室の人に気遣いばかりしていた。
仏壇がさみしくなるね。
今まではお骨がそこにあって、なんかまだそこにいるような気がしたけど、もう仏壇にはなんにもない。朝晩手を合わせる母は、さぞ寂しくなるだろうと思った。
そうよねぇ。ため息のような返事が返ってきた。

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