女心と秋のちょび
■ 馬肥えるちょび、5さい
「あら?最近ちょびくん太った?」とよく言われる。
はい太りました。だってものすごいんだもの食べる量が。
米の飯が好きなので、おかずと一膳、海苔まんまで一膳、お味噌汁ぶっかけて一膳、というおそるべき展開で食事をする。
すると当然出るものも出るわけだ。大人顔負けです。
「しっことうんこがでーたーよ」
とトイレからでかい声で申告があるのではいはいとお尻を拭きにいく。
まーいっぱいでたねーと流したとたん、詰まった!
入居初の緊急事態発生である。
こう、水位がもーーーっとあがってさーーーっと引いて低水位。困った。
翌日、近くのホームセンターに例のゴムでバコバコするやつを買いにいく。
どこに置いてあるのかわからない、しかし聞くのも恥ずかしい。
そこに若くて爽やかな青年店員が。
「あのートイレ詰まったのなおすやつどこにあります?」
「こちらです!」
爽やかに案内された。自分のおばはん度もたいしたもんだと思う。980エン。
帰宅し、トイレをビニールシートで養生し、オットがガボガボすることに。
「さーいよいよです!パパちゃん たい うんこ!」
・ ・・オットよ、負けないで。
詰まりは無事快勝、じゃなかった解消。
しかしそれからというもの、
「あのー・・・いっぱいでちゃったんですけど・・・」
トイレでいちいち詰まったらどうしようと悩むちょびなのであった。
■ 魔人ちょび
「あのねー、ちょびはねぇ、まほうがあるんよー」
ほほう。どんな魔法?
「かつめ!」
・ ・・かつめ?
「うん、オセロとかでね、かつ、め!ちょびはどこにおいたらかつか分かるんよ」
ほほー、勝ち筋を見極める目ですか。羽生王座みたいなこと言いますね。
「あとねー、おぼえるみみ!」
ほう、耳。
「もうね、いちどきいたら忘れんのよ」
それは素晴らしい。
「でもそれはまほうつかうぞ、っておもったらなるんよ。ふだんはナシ」
・ ・・普段からかーちゃんの言うことを聞く耳を持ってほしいんですけど。
■人生を知る5さいの秋
先日保育園からの帰り、なにやらしょげかえっているのでどしたん?と聞くと
「きょう、かなしいことがあった」と言う。
またジャイアンに殴られたか!?
首を横にふる。
話を聞くと、女の子二人とちょびとで「家族ごっこ」をしていたのだそうだ。
しかしその女子たちは
「彼氏なんかおらんのにかれしからでんわ、ってひそひそ話すし」
「ちょびのことゆびさして あのひとさいてーって言うし」
あげくの果てに
「ふたりともひっこししていった・・・」ちょびを残して。
腹抱えて笑いそうになるのをこらえて神妙な顔でそうかそうかそれは悲しかったねぇと話を聞く。
その女の子の一人はSちゃんだった。
小さい頃からちょびがラブラブ大好きで、いつもSちゃんSちゃんと言っていた、菊池凛子似のクールビューティーだ。
しかし最近は事情が変わっている。
今年に入ったくらいから、大柄なMちゃんがちょびに急接近してきたのだー。
小学生のお姉ちゃんがいるせいか、妙におませさんなMちゃんは、朝わたしを見かけると「ちょびくんのおかあさん!おはようございます!」と挨拶する。まずは母からか。
そしてちょびくんちょびくんと手をつなぎ抱きつきずーーーっとひっついて離さない。
ちょびもでれでれまんざらでもなさそうだ。
「今日リズムのとき機嫌が悪くなったMちゃんをちょびくんがそっとフォローして機嫌とってあげてたんですよーちょびくんやさしいですねー」
って早速ほだされておる。押しの強い女に流されやすいやつであった。
毎日のようにラブレータをもらって帰ってくる。先生曰く、Mちゃんは帰宅するとまず机に向かい、ちょびあての手紙を書くのだそうだ。いじらしい努力である。
しかしその手紙、カラフルな絵なのだが、ドレスを着たMちゃんとちょびが描かれ、その横になぜか必ずYくんが描かれている。しかも時々Yくんは泣いていたりする。なぜ?先生に聞いてもわからない。ドリカム状態に憧れてるのか??
先日は手紙に雑誌の切り抜きが入っていた。嵐の特集記事だった。
なんでも二宮君が好きなんだそうで、これを見て勉強してほしいという意味なんだそうだ。
息子は「あ!アラシちゃん見んと!」と素直にニノを研究している。
ということで、Mちゃんとちょびはクラス公認のカップルということになっているらしい。
すると面白くないのはSちゃんだ。
あんなにわたしのこと好きだった言ってたのに。あれはなんだったの!?
いじわる心がムクムクと立ちこめる。
ということだからさーちょび、あんまり気にすんなよ。
Sちゃんもちょびにちょっといじわるしたくなったんだよ。
と説明するがちょびは「わけがわからん」
男子同士の殴ったぶつかったというイザコザには慣れっこになってきて平気なのだが、女子からの陰険攻撃には相当参ったようだ。
ちょびよ。女子というのはたいがいそんなもんだ。
おまえこれから一生、こうやって女子に悩まされるんだろうけど、まあ、気にするな。
息子の先が思いやられるハハであった。
それにしても年長クラスになって、女子はめきめきおませさんになっている。
彼氏が、とか、誰と誰とがつきあって、とか、今日の服かわいい、とか、そのカバンどこで買ったん、とか、内容はもう女子高生と変わらない。
一方男子はアホで、しっことちんこはなかよし〜などと歌いながら走り回っている。
「女子のおっぱいはゼリーなんよー」といいつつ隙あらばかーちゃんのおっぱいを触りにくる。
人間って基本的に5歳児からあんまり変わらないのだとしみじみ知る秋であった。
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