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2012年12月15日 (土)

斉藤和義弾き語りツアー 2012.12.14@広島

 今年も12月に斉藤和義がやってきた。
 せっちゃんのライブは、なぜかいつも冬。
 博多から友だちがやってきて、一緒に見るのが恒例となって7年くらいか。

 デビューすぐの広島バッドランズでのライブを見逃したけど、それ以降は皆勤賞。
 ほぼ15年
 人生の句読点みたいにして斉藤くんのライブに行っている。

 昨年は、今なんて名前か知らないけど元の厚生年金会館でフルバンドであった。
 あれ?
 お客がかわったなあと思った。
 ここ数年、CMのタイアップや映画音楽、レコード大賞受賞とか、じわじわと人気が上がり、ドラマ「家政婦のミタ」の主題曲でけっこうな人が知るところとなり、「あの曲が聞きたい」と思う人が多くチケットを求めたのだろう。聴きたい曲を待つ人はなかなか盛り上がらない。

 で、今年はひとり弾き語りだ。
 スマップにも曲を書き、紅白出場も決まり、今ならフルバンドでもっとでっかいホールを回れば儲かるんじゃないかと思うが、1人で弾き語りでツアーをすることができる、そのやりたいことができる感じが、斉藤和義の存在感というか、いろいろ認められているんだなあと思った。

 さて会場には「録音禁止」というでっかい立て看板がいっぱいでていた。
 そこには「うちわ・ボード使用禁止」とあってたまげた。
 「せっちゃん♡」とか書いた、あのアイドル仕様のうちわですか!
 時代は変わったなあと感慨深かった。

 クアトロで当日券があったり、ホールの1階がぜんぶ埋まらなかったり、そんなころもあったなぁ。

 だからといって、斉藤くんのパフォーマンスは常に渾身だった。
 ギターを弾き始めるとすぐ、瀧のような汗をしたたらせて振り絞る。
 どこの席でみてようが、わたしたちは熱狂した。

 
 登場した斉藤くんの髪は、ラブラドールレトリバーみたいだった。
 「マニッシュボーイズで笑かそうと思って金髪にして、おもしろがっていろいろやってたらカビはえたみたいな色になった」そうだ。

 着席で弾き始める。
 明日の 行き先を 僕らは 考える・・
 「何処へ行こう」だ。1996年、4枚目の「FIRE DOG」の曲だ。
 そこから、曲ごとにギターを持ち替えて立て続けに弾き語る。

 バンドのライブならわーっと立ち上がって、曲に合わせて身体を動かすところだが、
 お客も着席のまま、圧倒的なギターと歌に聞き惚れるというか、打ちのめされたように微動だにしない。

 今までも、ギターすごいなあと思っていたけど、
 自分で生まれて初めて、弦楽器、まあ、ウクレレなんですけど、弾いてみて、あの弦を押さえる感じ、弾く感じ、身体に音が響く感じを知って、なおさら斉藤くんのギターの上手さを思った。
 自分でギターが弾ける人なら、もっと違う感じ方をするんだろう。
 ステージ左手の壁に、影が映る。
 太めのネックを押さえる左手首のかたちが妖しく美しかった。

 ギターだけじゃないんだぜ。
 オルガンでも弾き語る。
 「ひとりなんですけどね、フルバンドくらいの機材がきていて。
  ぜんぶ私物の機材なんで自慢していこうかと。」
 と、楽器の説明と音色の解説をして、弾き始める。

 続いて、かつてビートルズも使ったサンプラー(のレプリカ)で弾き語る。
 弦楽器の重厚な音色で、中島みゆきの「蕎麦屋」
 手回しオルガンみたいな音で「月影」
 

 デビューして、自分の曲を、人がアレンジする、違和感。
 5枚目のアルバム「ジレンマ」で、セルフプロデュース、そしてギターだけじゃなく、ベース、ドラム、すべての楽器を自奏した。
 自分がやりたいことを全部自分でやる。
 今から15年前のことだ。
 全部、できるぜ。

 その上で、ドラムはドラムのうまい人の、自分にはないものを足していくバンドの良さも知っている。

 1人でも、誰とでも、自由に自分のやりたい完成度ができる。

 そうやってきた、彼の15年の、今がステージで虹色に輝いていた。

 そして「唄うたい」の、斉藤和義の声という楽器も、弾きこなす
 唄の強さに、今回はほんとうにしびれた。

 
 「あの、若いミュージシャンが最近よく使ってるんですけどね、おっさんにはむずかしい・・・」
 ギターとベースが一緒になったツインネックで、サンプラーを使ってループをつくり、ステージ袖に引っ込んだ、
 と思ったら、ドラムセットにまたがって、たたきながら出てきた!

 ドラムねぶた状態。

 まさかドラムでたたき語りとはー。「君が100回嘘をついても 」

 そこからは立ったまま、
 お客さんも立ち上がり、

 「広島でデビューのプロモーションとかしてました」とか言いつつ
 デビュー曲「僕の見たビートルズはTVの中」。
 隣のお姉さんも口ずさんでた。長いファンなんですねぇ。しみじみ。


 初めてのお客にも、長年のお客にも、
 楽しんでってもらうために
 やさしくて、
 その背後に綿々と続く自分への厳しさがあって、
 だから、今こうしてまっとうに世間で評価されて
 「斉藤和義、いいね」と多くの人に言ってもらえるのがうれしい。

 かっこよかった。今日も。


 毎年、心が走って腰が据わりっぱなしの自分に、喝が入る。
 
 ツアーはまだ続く。紅白もある。
 どうか身体をお大事に、
 これからも、楽しみに聴いていきます。ありがとう。

 
 

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