もしも死んだら
2週間ほど前だったか、朝なにげなく身体を動かしていて「ん?」
両手を頭の上で組み、身体の側面をのばすと、左胸に痛みが走った。
触ってみると、ちいさなしこりが、あるような気がした。
ぞぞぞぞ・・・・
ちょっと、血の気がひいた。
昨年、分厚い「がん検診クーポン券」が広島市から送られてきて、行かなきゃなと思いながら、3月もバタバタで行けなかった。クーポン使えなくても行こうと思いながら、予約を入れそびれていた。
生理前や直後はホルモンの影響で胸が張っているので、検診に向かない。
生理終了後2週間くらいがいい、と知っていて、毎月そのタイミングを逃してきた。
でも、その朝、こわくなってがん検診の予約の電話をしたのだった。
もしも、乳がんだったら。
国民健康保険料は減免になるな、などといろんなことを想像しだす。
どのくらいの早さで、どうなっていくんだろう。
放射線治療、抗がん剤、
「毛のない生活」山口ミルコさんの壮絶な体験記を読み返す。
もしも、間に合わなくて、死ぬとしたら。
何を準備したらいいんだろう。
いろんな引き落としの口座なんかも移さないと
病院のベッドで使えるようにiPadminiとか買っとこうか
息子が成人するまでの、誕生日に読めよ手紙とか書いとかないとな
こうして、晩ご飯をあと何回つくって食べられるんだろう。
息子の寝顔、あと何回見られるんだろう。
この蛍は、来年はもう見られないのかな。
身体がうごくうちに、家族写真が撮りたいな、
3人で
笑って、
その、わたしだけが消えて、2人残った写真を想像して
泣けた。しゃくりあげて泣いた。
まだ死にたくない。
胸にしこりがあって、痛くて、産婦人科に行ったのが女子大生の頃。
紹介してもらって、乳腺外科のある「新本クリニック」に行った。
触診、エコー、マンモグラフィー
乳腺のかたまりがあるけど、がんじゃなかった。
それから何年かおきに受診。
「寺本さん、あなた20年も来てるんだねー、いいねー、データが蓄積するからねー。
あなた、4年も来てなかったのねー、乳がんだったら大変よ、1、2年に1度はおいでねー」
あのう、手を挙げたら痛むんです、しこりもあるし
「じゃあ見てみようねー うーんそんなしこりはないけどね、じゃあエコーで見るよ、
このね、さーっと薄い雲みたいなかったら異常なし。もしがんだったら、真っ黒くギザギザーっと写るけどね、マンモグラフィーで詳しくみようね。
山田邦子とかはね、6mm、米粒が8mmね、そんな小さいのが見つかったのよ。番組で、ためしに受診してねぇ。マンモじゃないと見つからんよね」
マンモグラフィーというのは、台にのっけたおっぱいを、タテはさみ、ヨコはさみでレントゲン撮影する機械。4年来ない間に機械がバージョンアップしていた。
痛くていやだ、という人もいるが、そんなに痛いとも思わない。
デジタルデータだから、すぐに画像が診察室で見られる。
「いまごろはね、こーやって拡大して探せるのよ。きれいなね、このふわーっとしたのは乳腺。たしかにあなた、左胸に乳腺のかたまりがあるよね。これ、紙屋町電停みたいに込み合ってる感じ。あとはね、見当たりませんね。大丈夫。」
よかった。
あの、その6mmくらいだったら、しこりってわかりませんよね。
どのくらいで進行するんですか?
「乳がんってひとくちに言ってもね、17種類あるんよ。なかには5、6年もじーっと進行せんのもあるし、ぱーっと進むのもあるしね。じゃけぇ、1年か2年おきには、検診せんといけんのよ。またかわったことがあったらいつでも来なさいね。」
ひとまず、乳がんで死ぬことは、とうぶんなさそうだ。
だけど、若いのに、突然亡くなる方だっている。
死ぬつもりも予定もなかったのに
何の準備も、さよならも言えずに
だから、元気で健康だと思っていても
もしも死んだら、と思っているくらいでちょうどいいのではないかと思う。
80過ぎまで生きる予定だけど
明日、どうなるか実はわからない。
きょう、息子とちゃんと話したか
家族が健康であるよう、ごはん美味しく作れたか
大事に話をしてるか
いやなことややりたくないことに、無駄な時間をさいてないか
やりたいことに真剣でいられるか
そういう「死んだら後悔する」ことを、できるだけ減らしたいと思った。
生きてるって、ほんとにありがたい。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
良性のしこりで良かったですね!
私も5ミリのしこりがありますが、中身は水なんで一応大丈夫でした。
検査、毎誕生月には行こうと思いつつ、しこりが痛まないんで去年はスルーしてしまいましたが、来月は予約しようかと思います。
テレビか何かで、その人の寿命は両親の寿命を足して割った年…と言ってて、本気にはしてないですけど私は60歳くらいかなと思っています。
家族そろって楽しめる時期は短いので、濃い休日を心がけています。
重い話になるので、あまり人には話しませんが、最近友人が事故で障害を持つようになって特に考えるようになりました。
投稿: Meguri | 2013年6月26日 (水) 午前 04時23分
Meguriさん、ありがとうございます。
いやいやいや、60なんて若いですよ。そういわず、あたしゃ百まで、と(笑)
お友達、大変だったのですね・・・健康のありがたさ、今この時のありがたさ、心に留めて日々を過ごしたいと思っています。
投稿: はなみ | 2013年7月10日 (水) 午後 02時56分