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2006年7月13日 (木)

琴線ー高野くんの言葉

環境gooというサイトで、
高野寛さんがインタビューに答えていた。

環境goo「地球にリスペクト」 vol.4高野寛さん

高野寛さんとは
今から20年前、
「ビックリ水族館」というレコード発売記念の
大阪厚生年金会館でのコンサートで
一緒のステージに立ったことがあった。
当時高野くんはデビュー前の大学生、
わたしはなんと中学生。
さらさらヘアーの美青年、輝いていた。

それから高野くんは眩しいようなデビューをし、
「虹の都へ」という曲が大ヒット
渋谷のタワーレコードに
高野くんの特設コーナーがあり
アイドル並みの花まみれキラキラな巨大ポスター&CD平積みに
出世したなあ・・・と思ったのを覚えている。

その後、「ベステンダンク」というヒット曲の
「叫ばずにはいられない」
という歌詞からも、
想像を超えた波に飲まれまいと
しているんではないか、
などと思ってみたりしていた。


あれから数十年、
数々のアーティストのプロデュースや
いろんなかたちのバンド活動や
ソロ活動を
じっくりじっくり続けてきた
高野くんの、久しぶりのインタビュー記事。


その中で彼は、こう話していた。
そもそも彼が立っているポピュラー・ミュージックという土俵は、便利な楽しさや合理的な快適さを求める欲望を刺激する表現ではないか、という問いに、
「僕自身は、欲望を肥大化させる側の人間ではない、
ということははっきり自覚しています」と。

僕は欲望を刺激するということはまったく考えてない。
欲望ではなくて、情緒や感覚の琴線に触れたい、と。


情緒や感覚の琴線に触れたい


何年も何年も
そういう思いを抱いて
音楽を奏でてきた人。

それを、
確かに彼自身の音楽が証明している。

とてもきれいな字を書く、真摯な人だったと
思い出していた。


例えば広告というのは、
欲望を肥大させて消費につなげる
行為そのものだ。
しかし
煽られて踊らされる、というのは
少なくなってきているのではないか
踊らせ方が下手なのではなくて、
踊らされる方が冷めているのでもなくて、
わけがわからず踊らされるよりも、
心に響くものがあれば
静かに踊りだすのではないか、
そんなことも思った。


今年は久しぶりにソロアルバムも出る様子。
ファンとして
後を走るものとして
とても待ち遠しい。

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