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2007年8月21日 (火)

美意識の徹底


阿蘇、黒川、湯布院を巡ってきました。
最終日、湯布院でのこと。

湯布院には「御三家」と呼ばれる有名旅館があり、
そのうちのひとつ、「山荘 無量塔」に立ち寄ってみた。

一泊一人4万円〜という価格もさることながら、
3さい児がいる我々ではきっとはらはらして楽しめない。
いつかゆっくり、泊まってみたい宿のひとつ。
湯布院の町から少し外れた高台にあるので、
公共交通機関を使う旅では、いつも行ってみたいと思いながら行きそびれていた。
今回車なのでちょっと行ってみたのだ。

「蕎麦 Murata 不生庵」にて黒豚蕎麦をいただく。
ジャズが静かに流れる店内。白髪葱すら美しい。
セレクトショップ「蔵拙」に行ってみる。
よいもの、うつくしいもの、おいしいもの、
MURATAの眼鏡にかなった逸品が並ぶ。

ふと、どこかで見たことがあるパケージが。
MURATAオリジナルのひとくち菓子、とある。

ああ、HIGASHIYAのひとくち菓子だ。

東京・目黒にあるこのHIGASHIYA、
ホームページの美しさにしびれた。
そのひとくち菓子を取り寄せてみて、
パッケージデザインの秀逸さ、
ひとくちなのに驚きをもたらすお菓子の美味しさにうなった。

お店の方に、これはHIGASHIYAさんのお菓子ですか?
と尋ねると、
こちらのオーナーさんとHIGASHIYAさんの社長さんが懇意で、
ここの建物のプロデュースなどを手がけられたのだそうだ。

つながった。

美意識は共鳴して距離を超えてゆくのだなあ。

さいごに、ショコラティエ「theomurata」に寄ってみる。
碾茶、朝露、玉露の茶葉がそのまま入ったチョコレートは、
棗のような入れ物に収められている。
とにかく、パッケージデザインも、お店のデザインも、
調度品も、スッタッフの立ち居振る舞いも、
すべて美しい。
湯布院の森の中に、静かに佇んでいる。

うっとりしながら眺め、どれを買おうか迷っていると
緊急事態が発生した。
眠ってしまっていたためバギーに乗せていた息子から
じょじょじょ〜・・・・・。お、おもらしだー。
ここまでずっと失敗もなかったのに、よりによってここで!!
さすが湯布院、源泉掛け流し、などと笑ってる余裕はない。
「ごめんなさい!わわ」
持っていたタオルで流れをせき止め、
すると
さっとスタッフの方が濡らしたふきんを持ってきてくれ、
迷惑がるどころか、息子の着替えを心配してくれ、
こちらでどうぞ手を洗ってくださいと案内してくださり。
恐縮しながらバギーを店の外に出し、買い物をして店を後にした。

はあー、とんだご迷惑を。
ねぼけてる息子は立ち寄り湯でさっぱり着替えさせた。


帰宅し、荷物を整理し、買ったチョコレートをあけてみた。
お土産用に小さな手提げ紙袋がきちんと入れられ、
リーフレットも素晴らしい。
なにげなく入れられていた保冷剤を見て絶句。
・・・ここにまで
美しいデザインが施されている。

五感に触れるすべてのことでかたち創られてゆくもの。

これがブランドということだ。

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投稿: 「旬の話題ブログ」スタッフ | 2007年8月22日 (水) 19時05分

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