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2008年8月 5日 (火)

正しいことを大きな声で

八丁堀交差点の温度計は、午前中だというのに36度。
ヒロシマの夏は毎年暑い。

夏になると広島の街には平和があふれる。
それはもう、息苦しいほどだ。

カーステレオの音をかき消すような轟音が響く。
政治団体の街宣車だ。
でかいバスをスペシャルカスタマイズした黒々とした車には団体名が踊る。
どうしてこぞって勘亭流(フォント名。大相撲的なやつ)なんだろう。

街にはいろんなポスターが貼られる。
「戦争と平和展」
「ヒロシマ大行動」
来場や行動を呼びかける熱いメッセージが記される。

「いまこそ立ち上がり闘おう!」
闘ってどうすんの。
利害の対立を生み出してどうする気だ。

「世界が平和でありますように!」
「核兵器廃絶!」
「ノーモアヒロシマ!」
太いゴシック文字が黒々と叫ぶ。

正しいことだ。大事なことだ。
だけど、声高に叫べば叫ぶほど、
耳を塞ぐようにうつむきながら、日差しをさけて皆歩く。

ハチロクが近づくとよそもんが増える。
経験してみんもんがわからんくせに、お祭り騒ぎで。
声にしない冷たい感情。

平和、って言うだけでうさんくさい。
どうしてそんなことになってしまったんだろう。

伝える、ということに無頓着すぎる平和ばかりだ。

と、評論するだけのわたしがいちばん罪深いということ。
避けては通れないこと。

被爆当時31歳だった祖母は、12年前に亡くなった。
詳しいことはなにも聞けなかった。聞かなかったからだ。
6歳だった母に、先日やっと話を聞いた。
しかし
子どもだった母の記憶はたよりなく、そこからどう生活を立て直していったのかは祖母や曾祖母に聞かないとわからないことだった。
後悔は最小限にしたい。

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