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2010年9月30日 (木)

大盤振る舞いしていいのは誰

 茂木健一郎氏がtwitterでこうつぶやいていた。
 「インターネットにおける振るまいの黄金律とは、「命がけのポトラッチ」と見たり。」

(ポトラッチ=北太平洋沿岸のネイティブ・アメリカンによって行われた、贈与や浪費の応酬。見返りを求めない大盤振る舞い)

 インターネット上で、過剰に贈与せよと。

 著作物で稼いでいる人が、ネット上で出し惜しみせず連続ツイートしたりブログを書いたり、考えの大盤振る舞いをしている。

 氏だけでなく、他にも多くの人がコンテンツに課金なんてケチくさいことを言わずにじゃんじゃん出している。与えている。

 そしてその贈与が、自他ともにもっと大きい利益をもたらしている。
 (利益=¥のみならず)

 オープンマインドが大事です。

 が、大盤振る舞いとひと言でいったことがよく分からなくなるようなできごとに遭遇した。

 市が主催のあるイベントに参加したときのこと。

 講師の先生を存じ上げているので、申し込んで参加したのだった。

 開催時刻ギリギリに到着すると、司会の方が話しはじめていた。受付を済ませて座るところを探していると、先生の話しが始まった。

 と、講師の真ん前で、ノートブックパソコンを開いている男性がいる。

 いやぁ市もUstream配信でもはじめたのかな、やるなー、などと暢気にながめて気にも留めなかったのだが、その男性はイベント関係者ではなく、1参加者だった。

 後に講師の先生は自分がしゃべっている動画がUstreamで録画配信されていることを知りびっくり。(主催者から削除依頼したようで今はもう見られない)

 男性は受付に確認をとったら「参加者の顔が映らないように注意してください」と“許可”を得たとの認識らしい。

 先生にも「急に来られなくなった友人に見せたいので」と了解を得たらしいけど・・・

 これって「知のポトラッチ?」


 話しは変わるが、この夏《抹茶の贅沢スイーツ専門店「茶の環」本店》がオープンした。プレスリリースをし、いろんなメディアが取材してくれ、たくさんの人が来店してくださった。

 で、「茶の環 本店」でなにげに検索してみてびっくり。

 スイーツ大好きブロガーの皆さんの熱い「行ってきました」レポートがずらずらと上がっていたのだった。ありがたや。。。

 店舗入り口、店内の様子、「チャフェ」で頼んだ抹茶パフェ、おみやげに買って帰った抹茶バターケーキを自宅で切り分けて食べるところまでしっかりレポートしている。

 茶の環からなんかインセンティブを受け取ってるわけじゃない。なのになんなんだこの熱意は。

 目新しいお店に行ってきたのよ、

 とってもお洒落ですてきなお店だったのよ、

 そこで食べた抹茶パフェ最高だった、

 そういう体験をして感動をしたのでご報告、

 感動のお裾分け、若干の自慢、すごいものを見つけた自分の手柄をアピール、教えてあげなきゃという使命感・・・

 しかしいずれも「美味しかった!」という言葉が、お金払ってわざわざ行った本人の口から出てるもんだから信憑性がある。その前後の記事を読むと褒めてるだけでもないのでなおさら美味しいのかなと思う。共感したら、行ってみたくなる。


 前出の、イベントをUstreamで配信しちゃった人と、店内や抹茶パフェの写真を撮りまくってブログに書く人と、「いいと思ったことを他の人に伝えたかった」という点で同じ。

 でもなんか違う。

 と考えてたら、前出のUstream配信はねずみ小僧だ、と思った。

 大金持ちから余ってる小判を失敬して、貧乏人の軒先に撒いて歩く「義賊」。

 いやいや、でもそれ泥棒ですから。


 撒くなら自分の金を撒こう。


 大盤振る舞いしていいのは自分のもの。

 あの「美味しかった!」ブログは自分の感想だからいい、のかな。

 とはいえ、店内無言でケータイ構えてピロピロ写真撮りまくるお客さんの多さに店長もとまどい気味。

 「みんなブログに載せるんですかね・・」

 書かれる立場のものは、もう、どうですか!と胸をひらいて、褒められようがクサされようがよいものを提供するしかない。

 ぜったい「美味しかった!」と言わせるように。

 

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