I♥エンスー Vol.7 愛車車検
中国新聞 中古車情報サイト「チュレカ」(2011.3末でクローズ)に連載していたコラムのバックナンバーです。
【2008.5.19 掲載】
ある日お届けものがあって、兄A氏の自宅を訪れると、
玄関先に椅子が置いてあった。
いや、椅子じゃない。
バケットシートだ。
「これどうしたの」と兄嫁に尋ねると
「ああ、車検だったのよ」と普通に答える。
バケットシートが玄関先にある日常。
平気になった彼女を見て、結婚生活の年期を感じる。
兄はずいぶん前から車検を自分で通している。
今は道路交通法が改正になって、自己車検もそう難しくはなくなったそうだ。
2年に1回、せっかくの機会なので、エンジンオイルやラジエタークーラント、ブレーキスリーブなんか替えてやるのもいい。
自分でやるのが難しかったら、ディーラーに行ってお願いすればそれ相応の料金で替えてくれる。
で、どうしてバケットシート外してたの?
「ん?車検に通らないから」
なんでも兄の愛車(ジムカーナ仕様)は、若干いじらないと車検に通らないらしい。
まず、バケットシートを通常のシートに戻す。
車高を低くしているので戻す。
サイドスリップ検査があるので、前輪が前向いとるかどうかとか調整する。
車高をいじってる関係で、若干狂いが生じるらしい。
ライトの光軸も調整する。
普通の車ならそう光軸が狂うこともないのだが、この車はこう、出たり引っ込んだりするタイプのライトなので、狂いも大きいらしい。
「光軸合わせたら二度とライトしまったらだめなの。また狂うから」
そうやってノーマルな状態に戻して、いろいろ調整して、
部品も替えたり手入れしたりして、車検に通す。
料金を安くあげるため、というよりも
愛車をなんで人の手に委ねんにゃならんのか、というところだろう。
ちなみに、
「なんで車高下げてんの?」
「え、かっこいいから。速いから」
言うことはそこらへんの10代走り屋とあんまり変わらない。
車かっこいいー!の気持ちはボーダレスなのであった。
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