5つのテーマ、10の花(レッスン編)
先日8/30、花のショウがありました。
スナリも携わらせていただきましたので、見て聞いて感じたことを。
「フローリスト・レビュー ザ・ショウ2011」ファイナリスト、
山村多賀也×平野弘明による、デモンストレーション&レッスン
「5themes,10works of flowers」
2011.8.30 tue
オリエンタルホテル広島
10:30-12:00 山村レッスン
13:00-14:30 平野レッスン
18:30-21:00 平野&山村デモンストレーション (ワンドリンク&軽食付き)
主催:株式会社はな乃祥
後援:株式会社誠文堂新光社「月刊フローリスト」
ドゥジエムの山村さんのイベントにスタッフとして参加させていただくのは初めてではない。
そもそも声をかけていただくようになったきっかけは、以前オリエンタルホテルで開催されたドゥジエム主催のデモンストレーションを見て
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「刺身のツマか水道管か」
・・・・ふたりが交互に、いろんな花器にアレンジを完成させていく間、ずっと考えていた。
流暢な司会者は確かにいらないだろう、しかしここにもう少しふたりの意識の流れを言葉にするよう促せる人がいたらどうだっただろうかと。
わたしはそこに何をもっと知りたいと思っただろうか。
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などとえらそうにかいたところ、「ほんじゃやって」と。やぶへび。
2009年の年末のレッスン&デモンストレーションイベントに進行役として参加させていただいたのだった。
そのときの様子はこちら
◎楽しい勉強【フラワーアレンジメント「クリスマスデモンストレーション&レッスンイベント」前編】
◎楽しい勉強【フラワーアレンジメント「クリスマスデモンストレーション&レッスンイベント」後編】
このときは、ただお客さんといっしょになって「へー!」とか「ほー!」とか驚いていただけだった。
しかし今回はちょっとちがう。
場所はホテル、トップフローリストがしのぎを削って火花散らす現場である。参加費も決して安いわけではない。
生半可な司会ならないほうがよい。・・・うん、ちょっとどころか、相当ハードル高い。
フローリスト・レビューの動画や「月刊フローリスト」、山村さんのブログなんかを読み返しウォーミングアップしたつもりだが、当日がすべてだ。
ということで、10:30からのレッスンを見学させてもらいました。
まずは、ドゥジエム 山村多賀也氏レッスン。
花の包みを開いて、そのボリュームにびっくり。
薔薇すばらしい香り。広島・竹原の生産家 神田さんの薔薇だそうだ。
山村さんがまずお手本のアレンジを作り、参加者も思い思いに挿す。
こんなにでかくて美しい薔薇、短く鋏入れるの躊躇するわー、長い花瓶に入れてちょんちょん水切りして長持ちさせようとしてしまいそうだわーと貧乏気質がとまどうが、参加者の方々は花に慣れていらっしゃるのか、ばしばし切ってどんどんさしていく。
おかあさんについてきた女の子。たいくつ顔だったけど、お花をさわるといきいき生け始めた。
紫陽花の花の色が違ったりするが、おおむね同じ花材で、お手本のスタイル目指して挿すのにどうしてこんなにみんな違うのか、というほど違って出来上がる。
「薔薇、トルコキキョウ、胡蝶蘭、ぜったい一緒に入ってない異質なものをどうあわせていくか」
「薔薇、今の時期花びらも少ないしわーっと咲いてるから、べたーっと強い。中にこうして葉をさすと・・・いいときはふわっと咲くけど、どの花もいつもいい状態とは限らないから」
そうやって一人一人のアレンジを見ていく。
参加者には、プロのお花屋さんもいらっしゃった。
「自分ではあわせない花なのですごく新鮮です。アレンジは選ぶところが5割というか、もうあとは入れていくだけなので」
「1万円でオーダーが来たら、どうしてもカサを大きくしないといけないという思いがある。けどこうしてぎゅっと、しゅっと入れるのが好きなんですけどね。」なるほど。
個々の花の美しさに目を奪われて、どこがおかしいのかわからない。なんかこれでいいような気がする、けど・・・というものが、山村さんの手が入るとなるほど重さ軽さが変わっていく。
「アレンジ、すごくわかりづらいと思います。ここは何度の角度にしろとかないし。切り方などの技術的な方法は大切だけど、感覚は数値化できない。バランス感覚はみんなどうしようもなく違うので、それを見つけていくのが“花をいける旅”だと思う。
季節感、色、時代性、どこに飾るか、誰に見せるか、そういうことを想像しながら花をあつめて。お花を楽しんでください。」
“花をいける旅”かぁ。ネバーエンディングツアー。
終了後、ぱぱっと昼食をとって午後の部。
名古屋・フラワーショップmadkaチーフデザイナー 平野弘明氏によるレッスン。
そっと様子をうかがうと、なんかカラカラ乾いた音が響いている。なんだ?
白い木のようなものを、ワイヤーで結束しているではないか。
「これはヒマワリの茎なんです。薬品につけて中を抜いたもの。」
その穴を利用して、ヒマワリを挿していく。ヒマワリinヒマワリ。
「空洞のヒマワリの茎で、機能とデザインを両立させました。」
飾ると美しさが際立ちますね。枯れた枝からのびる生命、いろいろ考えさせられるアレンジです。
アレンジのレッスンにしてもこれだけ個性が違う二人が、同じテーマに向かって花を創っていくデモンストレーションは一体どんなものになるのだろう。
・・・というか、本番の流れは今から確認なんですけど・・・大丈夫なのであろうか自分。
(つづく)
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