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2012年3月31日 (土)

なんで

 朝新聞をめくっていたときのこと。
 我が家は某C国新聞を購読している。
 年度末はほれ、なんかカラーの全面広告が多いのね。景気がわるいってほんとうですかなどと思いながらぼんやりめくっていると、なんか不思議なものが目に入った。

 これ。

Img_7105_5

 キャンペーンロゴの入った細長タオルを、おしゃれスーツのべっぴんさんが、キャビンアテンダントのように首にまいていた。

 こういうタオルって、ほら、「yazawa」とかさ、その流儀をよく知らないのでアレだが、恍惚と吹き出る汗をそれでぬぐい、会場一体となって一斉に回したり投げ上げたり、帰りの電車で湯気が出そうなそれを肩にかけたまま帰ったりする類いのものですよね。
 
 こう、すました盛装の女性が美しく結んでるその写真にすごい違和感を感じた。へんなの。

 その次に読み取ったのは、その人たちがいわゆる、「いのちのサポーター」の方々だということ。
 なんか見たことがあるようなのだが、知ってる人もいるけど、よく知らない人もいる。
 意欲があって新聞広告に知事と並んで出るほどの方々だから、そういうサポーターになれるんだろう、がんばってください。

 で、次のページをめくったのだった。


 しかし、その違和感がなんとなくくすぶってたのでもう一回新聞をひらいて見てみた。

 それは広島県からのお知らせで、心の不調を感じている人に気付き、傾聴し、見守りましょうという啓発広告だった。
 写真に写る人々は、広島県内で活躍しているパーソナリティで、「ひろしまいのちのサポーター」となって県内の様々な地域で自殺防止を訴える活動を行われてきたんだそうだ。へー。
 
 座談会の記事を読めば、ひとごとじゃないし、もし自分の身の回りにそういう人がいたときにどう接すればよいか、精神科のお医者さんなどのアドバイスものっていた。

 とっても大事な内容だった。

 なのに、「キャビンアテンダント巻き」のせいで、へんなの、と思ってしまった。

 でも、知事と写真撮りますからって言われたら、きちんと盛装していくよね。
 ほんで「これ首に巻いてください」ってタオル渡されたら、スーツに合うように巻くよね。
 しかたないよね。
 誰か「タオルなんで、みなさん、肩に軽くかける感じで」とか、言ってあげたらよかったのに。


 伝えたいことは、いかに伝わらないか。

 こんな超ささいなことで、制作者の盲点で、「へんなの」で終わらされたらいろいろ浮かばれまへん。

 と思ったのだった。
 






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