素粒子《ちっちゃい》サイエンスカフェ
素粒子だけに「ちっちゃい」サイエンスカフェ@西条くぐり門珈琲 でした。
あいにくの天気でしたが、13名くらいが集いました。
市内からもはるばるお越しいただいてありがとうございました。
くぐり門珈琲の2Fカフェには、でっかいテーブルがあります。
そこに高橋先生を囲むように座り、カジュアルに始まりました。
カフェなので、いい雰囲気。酒の仕込み水で淹れた珈琲もうまいし、酒粕チーズトーストもうまいんだそうだ。食べながら飲みながら、素粒子の話ですよ。シュール!
本日高橋先生はなんと丸腰で来られた。
いつもデジタルなガジェットをいくつもスマートに使いこなされてるのに。
お財布とケータイのみ。
パソコンも、資料もなし。
話すストーリーも内容も決めごとなし。かっこいー。
珈琲のうまい店に科学者がふらっとやってきて座る。そこに居合わせた市民と、ざっくばらんなサイエンスの会話が始まる。そういうオリジナルな、ほんとのサイエンスカフェみたいですよこれは。
今回言い出しっぺの小坂さんの挨拶でスタート。
せっかくなんで自己紹介をして、ぽつぽつ始まります。
カフェはふつうに営業中なので、ほかのお客も来られます。
「なに?なにしてんの?」といぶかしげにチラチラ見ています。
「さて、何から話しましょうかねー」
ここ最近の新聞記事の切り抜きをそっとテーブルに置いてみる。
「ほほう・・・“4月4日付、暗黒物質の証拠発見か”・・・いきなりきましたねぇ」
話にずんずん飛び出してくる数字や単語を「え?え?」といいながら寺本が殴り書き。
開始数分後のホワイトボードがこれ。
いきなり4つ目のクオーク・ジェイプサイとか出てきます。ぶっとばしてるー。
記事の表現、実際の論文読んでみるとどこにもそんなこと書いてないよとか。
素粒子の話すると必ず「宇宙」がついてくる、というか
やっぱり一般の方の興味を引きやすい、センセーショナルな書き方になるというか、
わからなくもないですよね。
筋なしですが、会話はどんどんドライブがかかっていきます。
へー!とか、ほほー!とか、そりゃ多重債務ですとか。どっと笑ったり、眉根を寄せたり、腕を組んだり、宙を見上げたり。
参加者の方が、この距離感なのでほんとに気軽に質問されます。
でまたいらっしゃった方々がほんとに鋭くて、先回りしてわかって尋ねられる。
先生も
「む、・・・・鋭い。そうきたか・・・」と。
問いかける質問は、じつは人類の謎だったり、
例えば、と例えたくてもイメージがついていかなかったり、
わたしたちの宇宙は、ふくらんでいく風船のまさにゴムのとこです、と言われても、じゃあ、その内側はなに、外側はなんなの、疑問が加速してゆく。
あまりにイメージできなくて、意識がとーーーーくなりました・・・とおっしゃられた方もおられたけど当然ですよね。
ほんとは大学の物理を専攻して、基礎となるいろんな理論、原理原則を理解して、知識を積み上げてはじめてわかる世界を、インスタントにわかろうとしてるんだから、そりゃわからなくって当然と言えば当然。
だけど、わからない雲の切れ間から「あ!なるほど!」が差し込む瞬間もあるのだ。
それは、やっぱり、喜びなんだよなぁ。
高橋先生は、なんの資料も使わず、豊かな言葉だけで、忍耐強くわかるようにお話してくれました。
予定時間を30分もオーバーして終了。
「スージィー」まで出てきましたからね。
普通のサイエンスカフェじゃ、こんな話、よう触れませんよ、収集つかなくなるから。
ここまで自由自在に話せたら、面白いよなぁ。
小回りの効く、10人未満のサイエンスカフェもまた楽しい。
またサイエンスパブやってください、とか
大阪とか奈良あたりにいっちゃった先生方と、素粒子×里帰りカフェやろう、とか
こりゃ合宿サイエンス道場だねとか。
西条は冷たい雨、3℃。でも、心はわくわくで熱々になりました。
はーおもしろかった。
高橋先生、ご来場&スタッフのみなさま、ありがとうございました!
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