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2013年6月22日 (土)

『爆笑サイエンスカフェ③』【爆笑の化学変化】

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2013年6月6日(木)付中国新聞朝刊・文化面掲載
※中国新聞社に転載の許諾を得ています。

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(下記は自分の中での最終版。掲載文章とは若干ちがいます)


『爆笑サイエンスカフェ③』 【爆笑の化学変化】 寺本紫織

 サイエンスカフェのファシリテーターを引き受けたのはよいが、ファシリテーターって何?というところからのスタートだった。ファシリテーターとは理解促進者、つまり司会より一歩踏み込んだ役割を担うものらしい。

 これがなかなか難しい。

 そもそも科学者は、国内外の論文発表や講演会などで持ちネタを話すのは慣れている。資料や写真をスライドで示し、立て板に水で話されると、話の腰を折るのもなぁと、まるでテニスの観客のように首を左右に振って終わった回もあった。

 寺本をスカウトした寺田先生が第10回「地球誕生の秘密」について話した時のこと。ふんふんと調子よく聞いていたが、だんだん腑に落ちなくなってきて、疑問が口をついて出た。何を尋ねたか覚えてないが、ふつうの大人なら恥ずかしくて聞けないようなことだったと思う。あまりに唐突で虚を突かれた先生は絶句した。答えに困ってうーんとうなる科学者とのやりとりに、会場からどっと笑いが起こった。その瞬間「姿勢を正してえらい先生の話をありがたく聞く」という感じから「なにこれおもしろい」に雰囲気ががらっと変わったのだ。

 「寺本さんは科学者がなんぼのもんじゃいと思ってるでしょう、そこがいいんです。もっと突っ込んで聞いてこそですよ」と寺田先生は言った。めっそうもない。人生を捧げて研究に邁進する科学者には、本当に尊敬する。だけど、知りたい気持ちと伝えたい想いに上下の差はなく、いつも等しく向き合えると思う。だったら寺本はその間に立ち、ユーモアと好奇心で「難しくってわけわからん」に斬り込み、「へぇ〜、おもしろい!」に変えたいと思う。

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