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2014年1月24日 (金)

前の席が空いた

 昨年末、ムーンライダーズのかしぶち哲郎さんが亡くなった。
 63歳、あまりに早いお別れだ。
 中学生の頃から憧れていた「大人」だった。

 かっこいい大人の訃報が相次いだような気がする。

 客観的にみればわたしも十分大人、もう中年。
 だけど、いつも年上の大人たちを見ていたから、自分はいつまでもぺーぺー気分でいた。

 社会に出始めのころの、いろんなことを教えてくれたあの大人たちはもう、定年を迎えたり引退されたりしているんだと知る。
 ぴかぴかの仕事で引っ張っていってくれていた方が、人生の仕舞い方を考えている。

 いつの間にか、甲子園球児たちが年下になり
 プロスポーツ選手たちが軒並み年下になった。
 一緒に仕事をする人々も年下が増えてきた。

 なんにも変わらないつもりでいたけど、時間は流れ去っていってるんだな。
 フルスピードで。


 近年ずっと抱えていたボリュームの大きな仕事の手が離れた。
 なんというか、「あ、もう、これで卒業なんだな」と思うタイミングがあった。
 気が済んだ。

 今までもそうだった。

 この仕事一生続くんだろうか、このまま歳とって体力保つのかなんて心配していても、仕事っていうのはある時ぽっかり無くなるもんだ。

 で、ぽっかり空いた穴にぽかーんとしてると、そこにひょいと新しい仕事がはまる。
 ありがたいことに、今まで営業活動もなんにもしないのに、そうやって仕事をいただいて声を掛けてもらってきたのだった。

 だけど、今回のぽっかりはちょっと今までと違うと感じている。

 誰かの仕事を、自分が媒体となって、よりよく伝える
 そういう仕事から離れていくような気がしている。
 いや、どんな仕事をしようとそれは必要な要素でついてまわることなんだけど
 もっと自分が主体とならなくてはいけないと、いわれているような気がする。

 照れ隠しで逃げまわるのはもうやめなさい
 あれもこれも忙しくてという言い訳はやめなさい
 覚悟の川を渡りなさい
 と、いわれている気がする。

 だからこのぽっかり空いた穴に仕事がどこからかやってきてはまるのを待つのではなく
 穴を埋める新しいものを作れと
 そういうステージに進めと
 そんな声が聞こえる。自分の内側から。

 えー
 なんですかそれ
 また荒野じゃないですか

 しょせん野良犬、なれた獣道

 先輩たちが格闘して世界を作った。
 役目を終える先輩がいて
 目の前の席が空いた。
 ひとつ前へ。

 どんな風が吹いてくるのだろう。


 

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